2014年7月号 <特集>

特集扉

特集

「やる気スイッチ」を探せ!
モチベーションの科学

Part.1 <課題と手法>

「アメとムチ」だけでは限界あり
ダイバシティ環境で有効な“可視化”の施策

すべての職場で、モチベーションは業績や品質、ミス率など成果に影響する。個々の価値観が多様化したダイバシティ環境では、上司の号礼や叱咤はもはや「施策」とも呼べない。向上に至るきっかけは人によって違うため、マネジメントの影響は限定的と言われることもあるが、組織としての“仕掛け作り”は可能だ。CS同様に満足要因・不満足要因をひとつひとつ穴埋めするような地道な施策を検証する。

Interview

モチベーションを可視化する!
期待と満足度のギャップを測る

表彰制度、インセンティブ、パーティなどのイベント。コンタクトセンターで広く実践されているスタッフのモチベーション施策は多いが、成果が曖昧なケースも多く、「付け焼き刃」の印象が拭えない。モチベーションマネジメント事業を展開するリンクアンドモチベーションの大島 崇氏は、「モチベーションは“企業と従業員”“従業員同士”という2つの関係性における期待と満足度を測ることで可視化できる」と指摘する。

ジョン・グッドマン

リンクアンドモチベーション
グループデザイン本部 商品統括ユニット
ユニットマネージャー

大島 崇 氏

1998年3月 京都大学工学部物理工学科 卒業。2000年3月 京都大学大学院エネルギー科学研究科 修了。プロジェクトマネジャー・営業マネジャーとして従業員モチベーション調査の開発や研修プログラムの企画・開発、ビジョン策定・共有プロジェクトのマネジメントなどを手がける。そのほか、大手企業のカスタマイズサーベイにも責任者として携わり、組織診断・変革・人材育成に精通。研修講師やファシリテーターとしても活躍。

Part.2 <事例の分類>

癒す/支える/楽しむ/磨く/競う/報いる
先進各社の取り組みを6つに分類

働きやすい就業環境と、適度な競争による品質(スキル)向上。そして、それに応える報酬システム。多くのコンタクトセンターが、さまざまなモチベーション向上施策を実践している。これまで本誌で紹介した取り組みを6つに分類。なかでも難易度の高い「磨く」「競う」「報いる」の3要素をカバーした事例を中心に検証する。

I.癒す
椅子、デスク、レイアウト、休憩室
目指すは「ストレスフリー」の環境作り

II.支える
ママさんオペレータのES向上には
「託児所」が最強の施設

III.楽しむ
CSウィーク、サンクスカード
希薄になりがちな交流を活性化

IV.磨く
表層的な技術の追求は意味がない
自己実現の基盤は「ビジョンとミッション」

V.競う
表彰制度、コンクール参加で
「認められたい」承認欲求を満たす

VI.報いる
難易度高い「キャリアパス」
“雇用形態の壁を破る”ことが要諦

CASE STUDY 1 <楽しむ/磨く/報いる>

トレーニング、評価、報酬──
自己研鑽が認められる仕組みを作る

スターフェスティバル

CASE STUDY 2 <磨く/報いる>

キャリアパスが機能する条件
給与・人事・教育の「三位一体」を実践

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