2015年1月号 <特集>

特集扉

特集

センターマネジメントの『常識力』

Part.1 <現状認識>

「応答率が一番大事」はセオリーにあらず!
時代を経ても変わらない“原理原則”の重要性

「とりあえずつながればそれでいい」「KPIを意識しなくても、経験と勘で運営できている」。こう考えるセンター管理者は決して少なくない。指標は応答率だけ、モニタリングはSV任せ、あるいは運営すべてをアウトソーサーに丸投げして監査も形骸化──こうした無手勝流がまかり通る状況で、“経営貢献”“顧客経験価値”といっても説得力に欠ける。マネジメントの「非常識」を検証する。


Part.2 <「非常識」の検証>

KPI、モニタリング、業務委託、人材育成
センター長が陥りがちな「15の非常識」

「平均応答率は90%以上なのに、つながりにくいと言われる」「プロに任せているのに顧客からのクレームが多い」──こうした現象に悩んでいる管理者は、「マネジメントの非常識」を忠実に踏まえてしまっている可能性が高い。経営貢献や感動体験を考える前に、「マネジメントの原理原則」を正しく理解すべきだ。「コールセンター実態調査」や有識者の経験から抽出した「15の非常識」をまとめる。

I.KPIマネジメント編
「つながりにくいセンター」にならないために
指標管理を見直そう!

[01]

つながりやすさを示す
KPIは「応答率」だから、
それさえチェックしていればよい

[02]

サービスレベルの最適値は
「20秒以内に80%のコールに
応答する(80/20)」である

[03]

稼働率の最適値は75%である

[04]

応答率などのKPIは
とりあえず1日平均の目標との
かい離をチェックすればよい

[05]

CPCは安ければ安いほどよい

[06]

CRMシステムのレポートがあるから、
センター長はコール統計管理システムの
数値なんて見る必要ない

[07]

コール関連の数値管理より
顧客満足の方が優先だ

II.モニタリング編
「コールを聞く」ことは目的ではなく手段!
マナーの矯正のみではCSは向上しません

[08]

モニタリング対象のコールは、
アトランダムに選べばよい

[09]

マナーとトーンの
チェックが最優先だ

[10]

モニタリングはSVやトレーナーの
仕事だから、センター長が
コールを聞く必要はない

III.組織編
「丸投げ」も「無茶振り」も絶対NG!
自社運営同様の知識・知見が必要な業務委託

[11]

アウトソーサーはプロなんだから、
呼量予測を含めて全部任せていい

[12]

センター長やマネージャーは、
社内で最も商品知識の豊富な者が担う

[13]

メールの本数も少ないし、Webと
SNSは他部署が対応しているので
電話対応のことだけ考えていればよい

IV.人材教育編
“脱・マニュアル”は不要論ではない!
自主性を高めるマネジメントの条件

[14]

スクリプトやマニュアルは画一的な
対応になるので全廃すべき

[15]

新人研修は原理原則だけ教えて、
「自主性」を養うためにあとは
自分で考えさせる