2015年1月号 <リーダー・オブ・ザ・イヤー 2014>

徳倉 いずみ 氏

リーダー・オブ・ザ・イヤー 2014

全社を挙げた受電体制をつくる!
“顧客最優先”の企業文化定着に貢献

スターフェスティバル
東日本事業部カスタマーサービス部マネージャー
徳倉 いずみ 氏

Profile

徳倉 いずみ 氏(とくら・いずみ)

2010年、スターフェスティバル入社。受発注業務を担当するオペレータとして勤務も、コンタクトセンターのシステム拡張や人員体制整備に尽力。社内開発の際はカスタマー本部の代表として加わった。現在は研修チームのマネージャーとして、評価、昇給制度の改革に乗り出すとともに顧客の声の社内共有の促進にも貢献している。

 法人・団体向けの弁当やケータリング宅配総合モール「ごちクル」を展開するスターフェスティバル。急成長を続ける同社のビジネスを支えるカスタマー部門のコンタクトセンターで、研修チームのマネージャーを務めているのが徳倉いずみさんだ。

 同社は、顧客最優先──つまりホスピタリティを全社的に重視しており、コールセンター勤務以外のスタッフも入社時は必ずセンター業務を経験する体制を徹底している。

 徳倉さんは、創立時からコールセンターで受発注業務を行っていたが、「当時は完全なアナログ対応でミスも多かったのですが、改善やシステム化を訴え続け、社内の開発チームにカスタマー本部代表として加わりました」と言う。その結果、オペレーションは劇的に改善、リピーター増加にも貢献している。

アルバイト社員の評価制度も改革
モチベーション向上を果たす

 成長期の企業には、受電数の増加にセンター規模の拡張が追いつかないケースが多い。同社も同様の事態に見舞われた。

 その際は、部門外、つまりデザイナーや営業、経理など、まさに社を挙げた応援体制が敷かれたわけだが、徳倉さんは「電話対応に不慣れなスタッフでも対応できるようにフローの共有など、体制を整えました。Webサイトがどんなにキレイでお客様を引き寄せても、実際に注文の電話に対応できないことは最大の失礼にあたると、総動員で対応できるように呼びかけました」と、抜群の行動力を発揮した。

 この行動力は、2011年3月11日に発生した東日本大震災の際に、会社全体の行動として見事に結実する。

 深夜にキャンセル、あるいは移動できずに食事を求める顧客からの問い合わせが殺到。配達を委託しているパートナー企業が動けないケースではスタッフが届けに走ったり、製造パートナーと交渉して限られた食材のなかで弁当を作ってもらうなど、「常に顧客を最優先する」という文化の定着に大きく貢献したといえる。

 また、アルバイトのスタッフの評価制度改善を会社に働きかけ、昇給の仕組みを改革した。

 その結果、「入社するオペレータが自らキャリアプランを考え、リーダー業務にチャレンジするメンバーが増えました」(徳倉さん)という。