2015年4月号 <HINTS & TIPS>

HINTS & TIPS

HINTS & TIPS

日本ロレアル

55カ国で“顧客体験”情報を共有
『隠れた不満』の可視化に挑戦

今月のHINTS!

HINTS

 “顧客接点全体での品質向上”を目指す企業は少なくないが、「企業全体の品質改善はセンターでは無理」と考え着手しない企業が大半だ。日本ロレアルでは、3つの施策で顧客接点全体をコントロールする部門を目指している。

(1)顧客窓口を統合
 2つに分かれていた電話窓口を集約。VOCの収集・分析を強化できたのはもちろん、共通の教育軸ができ、双方の窓口が対応や評価方法を学び合うことで相乗効果を得られた。

(2)CX部門を設立
 新たにカスタマー・エクスペリエンス(CX)部門を設置。NPSとCEMシートでセンター全体のプロセス、品質を評価している。

(3)不満の声を可視化
 ジョン・グッドマン氏の提唱する戦略的カスタマー・サービスの理論をベースに不満の声の可視化に挑戦している。具体的には、VOCから痛点を探り、販売数量をかけてその声の全体量を仮定で算出している。今後は、e-コマースや店舗などのチャネルごと、応対者ごとに紐付けて、一連のカスタマージャーニーにおける満足度の変化をトレースする。