2016年6月号 <センター探訪>

センター探訪

たくさんの商品が置かれている相談室

センター探訪

開放的で明るい食堂

コンタクトセンター/センター探訪

森永製菓

お菓子の問い合わせ窓口

声を集めて分析する
専門部隊の“お客様情報室”

お客様情報室長の山路善行氏

お客様情報室長の山路善行氏

センター長の笠原浩児氏

センター長の笠原浩児氏

 チョコレートやビスケット、ココア、アイスクリームなどの菓子、食品を製造する森永製菓。幅広い年齢層の顧客から問い合わせを受けるお客様サービスセンターは、JR田町駅前の本社内にある。電話は、月曜日から土曜日の午前9時から午後5時(祝日・日曜日・年末年始は除く)で対応している。

 最大の特徴は、お客様サービスセンターの中に、「お客様相談室」と「お客様情報室」があること。

 お客様相談室は、問い合わせやクレームに対応する。多品種、多品目の製品を取り扱うため、問い合わせ内容は多岐にわたる。最も多い問い合わせ内容は、「どこで購入できますか?」というもの。販売実績や全国の各支店に取り扱い状況を確認したうえで情報を提供するなど、ていねいな対応を心がけている(現在、販売店検索のシステム化を検討中)。

 お客様情報室では、即時回答できない問い合わせの調査や回答の精査、顧客の声の収集・分析、他部門への情報共有を行う。お客様情報室長の山路善行氏は「入電後の対応だけでなく、積極的に社内に情報をフィードバックする機関を目指したい」と話す。その他、商品化前のパッケージの表記とデザインをチェックするのも同部門の役割だ。具体的なチェックポイントは、公正競争規約やPL法上で問題がないか、現品の写真が中身と乖離していないか、社会的な受容性はあるか、内容を誤認させるようなデザインや表示がないかなど。

 センターを運用する中で、重視しているのが徹底した社内の情報共有だ。センター長の笠原浩児氏は「定期的に生産工場を訪問するなど、対面のコミュニケーションを重視しています」と、生産部門との密接な連携を強調する。センターが生産事情を把握しないまま何らかの問題が表面化しては、現場も顧客も混乱する。顧客接点としての重責を果たす大きなポイントといえる。