2012年8月号<センター探訪>

店舗経験者がリアルな体験をもとに相談

コンタクトセンター/センター探訪

バイオテック

お客様ご相談窓口

『見えない表情』を読む!
店舗経験者ならではの電話接客術

コールセンター、とくにお客様相談室の業務は、“接客”に例えられることがあります。
発毛・育毛のための商品やサロンを展開するバイオテックのコールセンターは、店舗経験者でスタッフを固め、単なるセンター品質だけでなく“接客品質”の提供を目指しています。
その成果は着実に発揮されており、HDI-Japan(ヘルプデスク協会)の格付け調査では業界唯一の3ツ星評価を獲得しました。センター長の野口智子氏に話を聞きました。

 「接客は店舗で行うもの。コールセンターは電話を正確に取り次ぐだけでいい。」――全国に店舗やサロンを展開するバイオテックでは、こうした意識が社内に浸透していました。現在、コールセンター長を務める野口智子さんは、「15年間店長として営業現場にいる間は同じような誤解をしていました。しかし、いざセンターにきてみると、店舗と変わらず、“他利心=相手(他)の目的(利)を第一に考えること(心)”という経営理念をかなえる重要な顧客接点だと感じました」と振り返ります。

 野口センター長は、コールセンターを『店舗と同じようなお客様との接点』にすべく、まずオペレータに店舗勤務を経験させました。商品・技術に関する知識を机上ではなくリアルな場で身に着け、顧客がどのような表情で髪の悩みを話すかを知ることが、一歩踏み込んだ電話対応につながると判断したためです。

 実際に、来店予約率や来店後の入会率が向上。この結果を受けて、コールセンターは経営貢献する部署として社内で存在感を高めつつあります。野口氏は、「店舗を敷居が高いと感じる新規のお客様や、転居などで来店できなくなったお客様のフォローを、センターで積極的に行いたいです」と展望しました。

野口智子センター長
経営理念をカードにして全社員が携帯
応対の心得や、来店案内に必要な路線図や営業日カレンダーなどをセンター内に掲示