2013年4月号 <特別企画>

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特別企画

沖縄に見る
地方コールセンターの人材教育

コールセンターの地方展開が加速している。東日本大震災以降、BCPの観点から拠点の分散化を検討、実施する企業が急増した。とくに原発の影響をまったく受けない唯一の県である沖縄県は、国内最大の集積地でありながら、依然として増え続けており、2012年度も新たに6センターが稼働開始した。立地が集中している那覇エリアのセンターを訪問、現状と課題をまとめる。

Part.1 <沖縄県の現状>

誘致開始から十数年、90拠点超が進出も
クリアできない「採用」「育成」の課題

国内最大のコールセンター集積地、沖縄県。自治体の誘致活動もあって、進出センターはすでに90拠点以上に達しているが、地方センター共通の課題でもある「マネジメント人材の育成」に苦労しているケースは多い。高いホスピタリティなど、特徴的な県民性を活かしたモチベーション施策や教育体制に取り組む“現地の声”をまとめる。

Part.2 <人材マネジメントの実態>

コールセンターだけはやめておけ——
急務となる“ネガティブな印象”の払拭

メンタルヘルス・ケアとモチベーション対策を進めるセンターは沖縄にも多い。専門家や進出企業のマネジメントの話を総合すると、同地域では人材管理に絡む課題がとくに根深いようだ。クチコミで拡大してしまった「コールセンターでは働かない方がいい」というネガティブな印象を拭い去るべく、働きやすい環境作りと地道な人材育成に取り組むセンターを数社、訪問した。

センター訪問(1):あいおいニッセイ同和損保あんしん24

ストレスがたまる事故対応
働きやすい環境作りで定着図る

センター訪問(2):外為どっとコム

勤続3年以上のスタッフを対象に
正社員化へのキャリアパスを準備

センター訪問(3):ドリーム・アーツ沖縄

高付加価値アウトソーシングを展開
課題は「育成する人材像」の明確化

センター訪問(4):アメリカンホーム保険

「能力主義」と「モチベーション施策」
“稼ぐ”営業部隊を育てる