2012年5月号<センター探訪>

センター探訪
メットライフアリコ生命保険カスタマーサービス部長崎コールセンター

 「ここで働きたい」と思わせる!
"人財"を呼び込む抜群のロケーション



メットライフアリコ生命保険のサービスコールセンターは、長崎市・神戸市・東京都の3拠点で業務を展開していますが、そのなかで最も規模が大きく中心的な役割を果たしているのが長崎センターです。訪れた人が「国内有数の充実した設備」と口を揃えるセンターを訪問しました。


 2003年6月、メットライフアリコ生命保険株式会社は、長崎県長崎市にコールセンターを含む契約管理業務の大規模拠点を構築しました。駅からも繁華街からもほど近い長崎港に望む広大な社屋は、市内の企業のなかでも随一の規模を誇ります。

 2012年3月現在、このコールセンターで働くスタッフは312名。特徴的なのは、センターを統括するマネジメント層からオペレータまで、ほぼ全スタッフが現地採用であることです。
 地方展開している多くのセンターでは、オペレータは現地採用でもマネジメント層は本社や既存の拠点からの転勤・異動というケースが圧倒的多数で、マネジメント層の採用や教育が大きな課題となっていることが少なくありません。また、進出後数年を経過すると採用に対する募集も反応が薄くなったりするものですが、同社の場合は変わらず応募が多く、近隣に異なる業種のセンターが進出してきても「ほとんど影響ありませんでした」(カスタマーサービス部の藤澤淳子担当部長)といいます。
 その要因としては、企業ブランド力や他社よりも若干高めに設定している報酬もありますが、充実した就労環境が口コミとして広がり、高評価が定着していることが大きな要因と考えられそうです。


"口コミ"を生む充実した設備

 地方都市のコールセンターは、首都圏と比べると席の配置がゆったりしていることが多いのですが、同社センターも例外ではありません。1人あたりの占有スペースが大きいうえに、着席したとき、向かい合うシートが正面にこないように配置されています。

 「基本的には1日中、着席している仕事なので、顔が正面に向かい合うよりもずれていた方がストレスを感じないと言われています」(藤澤担当部長)と、細やかな配慮がされているのです。
 同センターのスタッフは、時給制のパートタイマーはほとんどおらず、フルタイム勤務の正社員・契約社員が大半を占めます。これは会社として重要な業務を安定運営させるためにはどのような魅力ある雇用環境が必要なのか、十分に検討したものといえます。安定した雇用環境は、スタッフの業務に対するモチベーションに大変よい影響をあたえています。一方で、長時間、社内にいなくてはならないスタッフの利便性を重視した設備が充実しているのもこのセンターの大きな特徴です。その最たるものが、託児所です。

 約50人もの乳幼児を預かることができるのですが、常にほぼ定員いっぱい。女性が約80%を占める職場だけに、働くお母さんにとっては心強い存在となっています。ハロウィンなどのイベント時には、子どもたちを特別にセンター内に入室させてお菓子を配るなどの催しも実施されています。また、同センターは市街地にあるため通勤手段は電車やバスなどの公共交通機関に限定されていますが、託児所を利用しているスタッフはマイカーでの通勤が認められています。
 スタッフ憩いの場である休憩室。広々としたテラスからは風光明媚な長崎港を一望できます。

 藤澤部長が「社屋の外観や内部の評判を聞くだけで『ここで働いてみたい』と思う市民も多いようです」と言うように、同社の就労環境はマネジメント層まで昇進できる優秀な人材を多数集める魅力があることは間違いないと思われます。やはり優秀な人材を集めるには、インフラや設備への投資は必須といえそうです。