イベレポ:コミューン、「B2B Community Summit」を開催

イベントレポート

コミューンは11月16日、イベント「B2B Community Summit~コミュニティを通じてビジネスの架け橋をする~ 共創の地図 by SHIP」を開催した。
"SHIP"は、commmuneの契約企業向けコミュニティ。そのオフライン勉強会&交流会として企画されたものだが、SHIPコミュニティメンバー以外も参加でき、
コミュニティマネージャーやコミュニティに関心がある約40名が集った。

●冒頭挨拶
冒頭でコミューン 執行役員CCOの岩熊 勇斗氏が「本イベントは参加者様同士で新たな繋がりや発見が生まれるように企画したものです。コミュニティが広がるきっかけになれば幸いです」と挨拶。





●アガサ事例
続いて、製薬業界向けのクラウド型文書管理システム「Agatha」を提供するアガサの長谷山貴博氏が登壇。
オンボーディング工数を10分の1に削減したコミュニティタッチ事例を紹介した。


従来、製薬業界で広く使われてきた治験業務支援システム「カット・ドゥ・スクエア」が2023年2月に廃止。その利用者の受け皿として「Agathaリレーパッケージ」を提供開始し、利用者急増に対応すべくオンボーディング手法を模索した。最終的な着地点が画像。


ポイントは以下
・初回メールをわかりやすくポイントに分けて記述し、「一緒に頑張りましょう」とチーム感を伝達
・オンライン面談で不安感を払拭
・練習会を実施し「わからないところを明確に」
・コミュニティ誘導による自己解決率向上(FAQは50→500件に)

結果、CSM一人あたり対応社数がおよそ10倍、工数は1/10ほどに縮小できた。


●カケハシ事例
次いで登壇したのがカケハシ 伊藤希美氏。
コミュニティの社内理解浸透を実現させたプロセスやスター顧客戦略について解説した。


カケハシは、全国約6万店存在する調剤薬局向けのソリューションを複数提供している。2021年、薬局経営や業務に関する意見交換が可能なコミュニティ「MusuViva!」をリリース。コミュニティ運用自体は順調だったが、社内理解は低い状況だった。
そこで、社内のセールス、カスタマーサクセス、マーケティングの抱える課題を洗い出し、それぞれの解決につながる施策を実施。

具体的な施策が以下
・隔週で他部門とのディスカッション機会を設け相互理解を促進
・イベント企画段階から他部門に相談し、終了後もショート動画などで“理解しやすい”状態にして共有
・スター顧客創出と憧れの連鎖によるスター顧客の増加

ポイントは以下
・「コミュニティの事業貢献」を、「関係者のメリット」という言い換えにより実現可能な形にした
・スター顧客を「遠すぎない手の届く存在」として明確に言語化し社内共有

結果、社内の相互理解も進み、ユーザーのイベント参加人数も2.5倍に増加した。


●ユーザベース事例
最後に登壇したのが、ユーザベースの大沢遼平氏。
オフラインコミュニティ立ち上げの経緯と今後のビジョンを語った。


ユーザベースは、ソーシャル経済メディア「NewsPicks」、経済情報プラットフォーム「SPEEDA」、スタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」などを提供する。

従来、INITIALではプロダクト開発や改修について、ユーザーへのヒアリングから行ってきた。
その延長でトレンド情報共有などを目的にユーザー飲み会を実施。ユーザー同士で疑問や解決方法の共有が自然な形で行われたことからコミュニティ構築を検討。

新オフィス移転を契機に「お披露目パーティ」を実施、オフライン会の回を重ねるうちにオフラインコミュニティがサービス提供の一環となった。

ポイントは以下
・経営陣のコミュニティへの理解
・企業カルチャーとマッチ(新オフィスのコンセプト:共創などとマッチした)
・INITIALファンの熱量がオフラインの場で共鳴
・「ビジネスパーソンが集まるコミュニティ」として“多くの人が活用したい”コンセプトを設定した

今後はオンライン上でのコミュニティ活用も強化する方針だ。


参加者らは熱心にメモを取っており、登壇後の質疑応答でも多くの質問が出された。

●交流会
後半では交流会が行われた。参加者は、コミュニティ未経験者から、コミュニティマネジメントの熟練者までが集い、「カジュアルな意見交換の場」としても活用されていた。





同社社員によるグラレコ

 

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