2024年2月号 <事例研究>

事例研究

セブン銀行

260万人/日のATM利用者のCXを高める
チャットを基軸としたノンボイス戦略

セブン銀行は、2018年にチャットボットを運用開始して以降、ノンボイスチャネルへのシフトを図っている。ビジュアルIVRでチャット窓口への導線を強化し、2023年にはチャットボットを「KARAKURI chatbot」に刷新。ボットから有人への切り替えやパーソナライズ対応を実現、エフォートレスなサポート窓口の構築を目指している。

 コンビニ銀行大手のセブン銀行では、顧客接点の多様化に適応したDX事業を推進。その一環として、コンタクトチャネルのノンボイスシフトを図っている。

 同行のコンタクトセンターは、口座開設や各種問い合わせに対応する「バンキング統括部門」と、ATM備え付けのインターホン経由でつながる「ATMオペレーション部門」の2部門で構成。バンキング統括部門が運営するコンタクトセンターは約100席で、電話やメール、チャットの充実などマルチチャネル化を推進する。

 具体的には、ピーク時の呼量変動の安定化を目的として、BPO大手のアルティウスリンク(当時はKDDIエボルバ)のビジュアルIVR「Visual Menu」を導入。ほかにも、チャット対応の業務効率化に向けて、2023年10月にカラクリが提供するAIチャットボット「KARAKURI chatbot」を導入。オプションの有人チャットツール「KARAKURI talk」やメール応対支援ツール「KARAKURI assist」を活用し、AHT(平均対応時間)の短縮や応答率の向上に取り組んでいる。

左から、バンキング統括部 コンタクトセンターグループ調査役の田畑秀和氏、同調査役の小幡英明氏、同グループ長兼コンタクトセンター所長の山田陽子氏

左から、バンキング統括部 コンタクトセンターグループ調査役の田畑秀和氏、同調査役の小幡英明氏、同グループ長兼コンタクトセンター所長の山田陽子氏

図 セブン銀行の個人向け問い合わせ窓口一覧

図 セブン銀行の個人向け問い合わせ窓口一覧

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Center Profile

センター

口座開設や各種手続きに関するコンタクトセンター(平日・土曜9時〜18時、カード紛失対応は24時間365日)を運営。電話・メール・チャット・SNSで対応。ノンボイス化を推進、その比率は全問い合わせの約5割を占める。日本語のほか英語、中国語、タガログ語など9カ国語による多言語サポートを実施している。