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分析ツール

コールセンターに蓄積されたテキストやデータを分析して、経営やCS向上などに有益な情報を抽出する

分析ツール / VOC活用 / AI(人工知能)

更新日:2023/06/22

「仕事のAI」RICOH ニーズ分析サービス Basic

リコージャパン
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対象ユーザー VOC分析のご担当者、新たにVOC活用を検討されている企業
対象規模 企業規模問わず
製品形態 クラウド
価格情報  月額80,000円/1契約・月額従量料金100円/5件
製品概要 企業に日々寄せられる「お客様の声」。VOC(Voice of Customer)とも呼ばれ、マーケティングや商品企画への活用が期待されています。しかし、現実のVOC利用ではデータの整理段階でのつまずきも多く、スムーズな活用はむずかしいもの。「RICOH ニーズ分析サービス Basic」は、リコーコンタクトセンターのノウハウが詰まった独自のAIを使い、チューニング無しでVOC分析をはじめられるサービスです。また食品業の品質問題の早期発見に特化した「RICOH 品質分析サービス Standard for 食品業」もご用意しています。
 

技術力と実務ノウハウを融合した次世代AI基盤
自然言語処理技術でVOC活用を徹底支援

ビジネス戦略

リコージャパン

近年のAIブームの追い風を受けて、VOC分析・活用を強化する企業が増えている。しかし、実践段階に入ると、さまざまな理由で活用が進まないケースが多い。リコーが2023年秋にリリース予定の「AI開発プラットフォーム」は、同社のAI技術と実務ノウハウを集約。運用現場の担当者でもノーコードでAIモデルを構築可能なため、PoC期間の短縮と導入コストの削減に貢献できる。

安達 真一 氏

株式会社リコー
RDS DDX事業センター
事業統括室
プロジェクト
マネージャー
安達 真一 氏

篠宮 聖彦 氏

株式会社リコー
デジタル戦略部
デジタル技術開発
センター
DDX開発室
ドキュメントAI開発
グループ
リーダー
篠宮 聖彦 氏

 「ChatGPT」の台頭で、AI活用が再び注目されている。コールセンターでは、CX(カスタマーエクスペリエンス)向上や経営貢献を目的に「顧客の声(VOC)」の分析・活用の強化に期待が高まっている。デジタルサービスに取り組むリコーは、独自のAI技術と自社コールセンターで培ったVOC活用の実務ノウハウでこの期待に応える。

 同社では、1990年からAIの研究を続けている。主要開発拠点のデジタル技術開発センターでは、「画像・映像系AI」(映像による品質検知、3Dモデリングなど)、「音声系AI」(音による官能評価、振動による故障検知など)、「自然言語処理AI」(文書分類、ニーズ抽出、レコメンドなど)といったさまざまなAIを研究開発。「2015年からは深層学習系AI、2020年からはGoogleの自然言語処理技術『BERT』を活用した独自の自然言語処理AIを開発、企業内のテキストデータ活用ソリューションとして『仕事のAI』をリリースしています」と、ドキュメントAI開発グループの篠宮聖彦氏は説明する。

「BERT」ベースの自然言語処理AIで
製品の品質問題、顧客ニーズを抽出

 「仕事のAI」は、さまざまな形で蓄積された企業内のテキスト情報を用途・目的に応じて分析・分類する機能を提供する。コールセンターにおいては、VOCの内容をAIが分析、製品・サービスの品質上の問題や顧客ニーズなどを抽出・分類し、関係部署に対応アラートを上げる(図1)。これにより、人手による解析時間を削減、業務効率化や顧客満足度向上といった価値を創出できる。食品業界の品質管理を目的とした「RICOH 品質分析サービス Standard for 食品業」や、より広範なCS部門での利活用を見据えた「RICOH ニーズ分析サービス Basic」なども揃えている。

図1 「仕事のAI」──サービス活用イメージ

図1 「仕事のAI」──サービス活用イメージ

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 リコーの強みは技術力だけではない。年間300万件の問い合わせに対応するコールセンターを運営しており、自社内でもVOC活用を推進。「当社で運営するビジネス系アプリケーションのヘルプデスク窓口では、操作系の問い合わせから営業につながりそうなコールを抽出します。日々の運用にAI分析を組み込み、毎日AIが20件程度の営業候補を抽出し、人による精査と合わせて数件に絞り込み、営業部署へ共有したところ、半年で50件以上の成約、数百万円の売上貢献につながっています」と、DDX事業センターの安達真一氏は話す。こうしたVOC 活用の実務ノウハウを積み上げ、商品企画・開発にフィードバックしている。

リコーのVOC活用ノウハウを集約 ノーコードでAIモデルを構築

 近年はVOC活用に関心を示す企業が増えているものの、その前提となるPoC(概念実証)の長期化や導入コストがネックとなる。PoCでは、業務内容やVOC活用元の用途・目的に応じたAIモデルの構築が不可欠だが、AI専門家がいない事業会社では、ITベンダーに頼らざるを得ない。一方、自社の通話データをベンダーに渡すことに難色を示す企業もあり、PoCが長期化する要因となっている。そこでリコーは、自社のAI技術とVOC活用の実務ノウハウを集約。現場担当者でもノーコードで容易にAIモデルを構築できる「AI開発プラットフォーム」を開発し、今秋中のリリースを目指している(図2)。

図2 AI開発PF(プラットフォーム)──AI導入の課題解決イメージ

図2 AI開発PF(プラットフォーム)──AI導入の課題解決イメージ

 同ソリューションでは、「仕事のAI」をベースに、データ分析/開発からAIモデル構築・運用まで一気通貫で提供する。どのようなデータを抽出したいか、GUIに従って操作できるため専門知識は不要。ITベンダーにデータを預けることなく、自社内でAI開発が自走可能な環境を提供する。

 リコーでは、AIソリューションを用いた、より多方面なVOC活用を提案。図3に示す通り、コールセンターだけでなく、品質、マーケティング、設計・開発、営業などの部門でも、VOCから得た知見を活用することで、さまざまな課題の解決を提唱している。

図3 リコージャパンのVOC活用──AIソリューションマップ

図3 リコージャパンのVOC活用──AIソリューションマップ

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独自の大規模言語モデルを開発 「BERT」×「GPT」運用を構想

 生成系AIの研究にも余念がない。独自の開発環境で大規模言語モデルを構築、ChatGPTのような日本語に強いモデルを開発中だ。企業の用途や目的に応じてカスタマイズすることで、より効果的に利活用できるようにする。「仕事のAI」においては、テキストの分類には「BERT」を、要約・生成には「GPT」系エンジンの活用を検討。通話データのVOC活用から要約・FAQの生成まで一気通貫で提供できる仕組みを構想している。篠宮氏は、「より広範な活用を視野に入れています。対話型の特性を生かし、デジタルヒューマン(アバター)に組み込んでWeb内の案内役や、メタバース上でオンライン接客を行うなど、さまざまな用途を検証しています」と研究の一端を述べる。

 リコーのAI技術は進化を続けている。今秋リリース予定の次世代AIプラットフォームなど、今後の取り組みに期待が高まるばかりだ。

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仕事のAIお問合せ窓口
E-mail:zjc_shigoto-ai@jp.ricoh.com

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分析ツール / VOC活用 / AI(人工知能)

更新日:2022/03/22

「仕事のAI」RICOH ニーズ分析サービス Basic

リコージャパン
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対象ユーザー VOC分析のご担当者、新たにVOC活用を検討されている企業
対象規模 企業規模問わず
製品形態 クラウド
価格情報  月額80,000円/1契約・月額従量料金100円/5件
製品概要 企業に日々寄せられる「お客様の声」。VOC(Voice of Customer)とも呼ばれ、マーケティングや商品企画への活用が期待されています。しかし、現実のVOC利用ではデータの整理段階でのつまずきも多く、スムーズな活用はむずかしいもの。「RICOH ニーズ分析サービス Basic」は、リコーコンタクトセンターのノウハウが詰まった独自のAIを使い、チューニング無しでVOC分析をはじめられるサービスです。また食品業の品質問題の早期発見に特化した「RICOH 品質分析サービス Standard for 食品業」もご用意しています。
 

30年間の研究が結実したAIソリューション
VOCの活動の基盤「分析・分類」を安価に支援

仕事のAI

リコージャパン

第3次AIブームとスマホの普及によって、言語処理や画像認識を活用したサービスは定着した。しかし、エンタープライズ領域、とくにコンタクトセンター分野においては、高い付加価値を安価に実現できるサービスは少ない。リコーは2021年7月、AI自然言語処理型のデータ活用システム「仕事のAI」をリリースした。同社が独自開発した自然言語処理によってVOCを解析し、製品開発から危機管理まで幅広い用途で活用を促す。

 コンタクトセンターは、単なる顧客対応だけでなく「顧客の声(VOC)の活用と関連部署への共有」もミッションとして担っている。しかし、現場は日々の応対に追われ、多くの企業が蓄積したVOCを十分に活かしきれていない。また、多くの企業はコンタクトセンター以外の組織でも事業活動を通じて得た膨大な情報(文書・映像・画像・音声など)を所有しているが、各部署によってドキュメントの管理方法が異なるため、活用はおろか共有すらできていないケースがほとんどだ。OAソリューション大手のリコーは、これらの課題に対し、ドキュメント管理システム開発・販売で培った技術とノウハウで応える。

 「文書管理ソリューションの開発に長く携わってきたノウハウと、独自開発したAIをベースに、お客様からの問い合わせや対応履歴を分析、活用できるサービスを提供したい」と、リコー デジタル戦略部 基盤開発統括センターの鈴木剛氏は強調する。

 同社は昨年、「仕事のAI」シリーズをリリース。その第1弾である「品質分析サービス」は食品業界の品質管理を想定したサービスだったが、他業種のCS部門での利活用も視野に入れ、ニーズ分析に特化したソリューションとして、2022年1月に「ニーズ分析サービス」をリリースした。

 同サービスは、リコーがこれまで培ってきた自動要約生成・情報抽出・自然言語生成などの自然言語処理技術によって、ドキュメントの内容を的確に把握する機能を提供する。その大きな特徴は図1の通りだ。リコージャパンDDX事業センター事業統括室 販売計画グループの佐藤 慎一郎氏は、「使いやすさに加え、売上拡大といった“攻めの分析”と、品質問題の把握による危機管理の徹底という“守りの分析”の両面で貢献できるサービス」と強調する。

図1 仕事のAI お客様の声(VOC)シリーズの特徴

図1 仕事のAI お客様の声(VOC)シリーズの特徴

リコー独自の言語処理技術 ニーズ分析でVOCを戦略的に活用

 「仕事のAI」で活用されている主なテクノロジーが、自然言語処理技術だ。佐藤氏は、「(リコーは)30年ほど前から自然言語処理技術の研究を進め、デジタル技術開発センターには200名ほどのAI開発者を抱えています。『仕事のAI』は、そのノウハウを詰め込んだ新しいサービスです」と説明する。具体的には、さまざまな形で蓄積されている文書・映像・音声などの情報を分類、分析する機能を提供する(図2)。これまでの文書集計に加え、個々の文・単語に基づいて言語処理が可能だ。

図2 新たな価値の創造への貢献

図2 新たな価値の創造への貢献

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 リコーは2018年、構成の異なる複数の文書の内容を比較し、文や段落を自動的に対応させて重複や差異を明確にできるAI自然言語処理技術「ディープアライメント」を開発した。仕事のAIはこの技術を採用することで、複数の文書の分類・要約・レコメンド・動向把握が可能となっている。

AI言語処理で文脈を正確に把握 企業の知識創造を支援

 昨年リリースした「品質分析サービス」が品質問題を抜け漏れなく把握するための「守りの分析」であるのに対して、「ニーズ分析サービス」を企業のVOCの戦略的活用に活かすための「攻めの分析」と位置づけている。分類・分析されたナレッジデータは、顧客満足度向上のための具体的な改善策の策定のほか、商談内容の提案による営業支援などのさまざまなビジネスシーンで活用できる。

 具体的には、VOCを「お褒め・励まし」「要望・提案」「照会・相談」「ご指摘・クレーム」の4種類へ分類する「問い合わせ分類AI」のほか、「理想・希望」「困りごと」「提案・ヒント」「その他」の4種類へ分類する「ニーズ分類AI」によって、膨大なデータからユーザーの要望や提案を抽出し、戦略的なマーケティング活動への活用が可能だ。

 特筆すべきは、ユーザーの真意を判断するための文脈認識技術だ。“美味しいハンバーグ”という好意的な単語でも、前後の表現をみると文章ごとに真意は異なる(図3)。リコーのAI言語処理技術は、ユーザーの真意に基づく文脈処理技術を有しており、ユーザーからの問い合わせ内容を適切に分析・分類できる。

図3 問い合わせ分類AIの例

図3 問い合わせ分類AIの例

 ニーズ分析サービスの導入における初期費用は10万円程度で、以降は月額費用8万円、5件100円の従量課金制となる。鈴木氏が「中堅中小企業のDXに貢献したい」と強調するように、かなりリーズナブルな価格設定といえる。

 リコーの強みは、複合機の開発・販売で培ったエッジデバイスに関する「技術力」と、クライアントの課題を解決する「価値提供力」にある。AIソリューション開発・提供においても、その強みを生かした“地に足がついた提案”は大きなアドバンテージとなりそうだ。

 また、パッケージ提供のほか、「“お客様に寄り添った個別開発”を進めていく覚悟」もあるという。リコージャパンに相談してみてはいかがだろう。

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仕事のAIお問合せ窓口
E-mail:zjc_shigoto-ai@jp.ricoh.com

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分析ツール / 生産性の向上 / AI(人工知能)

更新日:2020/11/12

AIを活用したVOC分析&FAQ作成サービス

エーアイスクエア
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対象ユーザー コンタクトセンター、サポートセンター
対象規模 企業規模問わず
製品形態 クラウド
価格情報 個別見積
製品概要 AI自動要約・分類システム「QuickSummary」は、対話データから文字数や重要度などの閾値を指定して重要な発話を抜粋、文脈や意図を正確に保持した状態で要約を行う。オペレーターの後処理時間削減に加え、キーワード抽出や分類結果から対話原文や要約文を参照できる管理機能も有し、VOC分析にも活用できる。
「Q&A見える化サービス」は、AIが対話データから発話者の意図を読み取り、ラベル付けを行う。「質問」「回答」に当たる部分を抽出することで、膨大な対話データからFAQ候補のみを探し出せるため、滞りがちなFAQ最新化を効率化できる。
 
  • 製品紹介

VOC分析からACW削減、FAQ候補抽出まで
対話データ活用を促進する最新鋭の自然言語処理AI

QuickSummary/Q&A見える化サービス

エーアイスクエア

音声認識でテキスト化した対話データをもっと上手く活用したいという企業は多い。自然言語処理AIを開発するエーアイスクエアのソリューションは、こうした企業を強力に支援する。「QuickSummary」は、直感的な操作によるVOC分析や、対話要約によるACW削減などを実現。「Q&A見える化サービス」は、対話データから質問・回答のセットを自動抽出しFAQ候補を作成できる。フロント業務からバックオフィスまで広く活用可能だ。

 コールセンターに蓄積される顧客とオペレータの対話データは企業にとって貴重な資産だ。このため、音声認識技術を活用し、全通話テキスト化に取り組む企業が増えている。こうした企業は、これまで取りこぼしていた顧客の要望・意見などの知見を得たり、オペレータの後処理業務(ACW)の効率化、FAQ候補の抽出などを期待している。しかし、実際には膨大な通話テキストを活用しきれず、持て余しているのが実情だ。

 エーアイスクエアは独自開発の自然言語処理AIでコールセンターの高度化を実現する。応用領域は「要約」「自動分類」「キーワード抽出」「対話行為分類」「質問応答」「感情解析」など多岐にわたる。とくに対話データの活用では、要約・キーワード抽出・自動分類などの技術を用いた「QuickSummary」と、対話行為分類による「Q&A見える化サービス」が威力を発揮する(図1)。以下で、各サービスの特徴を紹介する。

図1 エーアイスクエアの提供ソリューション

図1 エーアイスクエアの提供ソリューション

発話ごとに重要度を付与して抜粋 原文を残したまま要約文を作成

 「QuickSummary」は、テキスト化された対話データを自動的に要約・分類する。これにより、オペレータの後処理業務を効率化できる。また、キーワード抽出や分類結果の画面から、気になる項目をドリルダウンでたどることで、要約文や原文を照会できる管理機能を搭載、VOC分析に威力を発揮する。

 具体的なサービスイメージを図2に示す。テキスト化された顧客とオペレータの発話(吹き出し)ごとにAIが重要度を判定し、ある閾値を超えたものだけを抜粋して要約する。単純に重要度だけで要約するのではなく、吹き出しの数や最大文字数、対話全体の何%に要約するかなど、自由に設定可能。全文を残したうえでの要約で、単語の置き換えや削除、テンプレートを使ったりしないため、対話の文脈や意図を正確に保持した状態で要約できるのが特徴だ。

図2 対話データを自動的に要約・分類──「QuickSummary」

図2 対話データを自動的に要約・分類──「QuickSummary」

 「抜粋型の要約は、発話内容に重要度を付与するだけで、対話データは全文残ります。ですので、お客様が何気なくこぼした要望や不満、お叱り・お褒めの言葉も全部残した状態で要約します。お客様の声を余さず拾えるところが強みです」と、同社営業部 部長の堀 友彦氏は強調する。

 要約・分類は、対話内の単語間やセンテンス間の関係性からAIが対話の構造を読み解き、単語/センテンスごとに重要度を付与する。汎用モデルを既に学習済みのため、導入してすぐに要約機能が使える。もちろん、企業や業務ごとに重要となる部分が異なることもある。その際は、業務特性に応じて教師データを与えて要約・分類モデルの最適化を行う。チューニングはユーザーでもわかりやすい管理画面を用意しており、教師データを与えることで付与する重要度を柔軟に調整できる。

 「QuickSummary」のもう1つの強みが直感的に操作できるダッシュボード機能だ(図3)。対話テキストに含まれるキーワードを抽出してワードクラウドを表示。業界用語やトレンドワードなどを学習済みの汎用モデルを用いており、辞書登録や学習が不要ですぐに利用できる。また、自動分類では企業が持つ対話の分類軸を設定し、どんな内容がその分類軸に当てはまるかを学習させると、AIが自動分類する。これらの情報から気になる箇所をクリックしていくドリルダウンの分析ができる。最終的に要約文、より詳細を知りたい場合は原文までたどれる。

図3 VOC分析のフローに沿った画⾯構成──「QuickSummary」

図3 VOC分析のフローに沿った画⾯構成──「QuickSummary」

 「オペレータがCRMシステムに残す応対履歴は属人的になりがちです。それ故にVOC分析が上手くできないと頭を悩ませる分析担当者も多い。QuickSummaryであれば、一定基準による定量データから特徴ある箇所を見つけ出し、対話の骨子要約を見て、さらに原文も確認できます。これにより、企業のVOC活動が促進します」と堀氏は説明する。

質問・回答のセットを自動抽出 FAQ更新効率化で自己解決率を向上

 対話データの活用はこれだけではない。「Q&A見える化サービス」は、対話行為分類の技術を用いてFAQ候補を自動作成する。対話行為分類とは、対話の構成──オープニング、クロージング、質問、回答、お詫び、感謝など、どんな意図を持って発話されたかをラベル付けする技術だ。これを活用し、滞りがちなFAQの整備を効率化できる。

 「FAQの更新は、応対履歴の分析やオペレータへのヒアリングなど、膨大な工数がかかり滞りがちです。AIを使って対話データを分析し、質問と回答のセットを抽出すれば、いまどんな問い合わせが多く、オペレータがどう回答しているか把握できます。これをFAQ候補として活用することで、FAQの陳腐化を防ぐことができます」と、堀氏は説明する(図4)。

図4 滞りがちなFAQ更新を効率化──「Q&A⾒える化サービス」

図4 滞りがちなFAQ更新を効率化──「Q&A⾒える化サービス」

 「Q&A見える化サービス」で抽出した質問・回答のセットが、最新のQ&Aか、既存のFAQに登録済みの情報なのかの確認作業は必要になる。それでも膨大な対話データからFAQ候補を探し出すだけでも、かなりの工数削減につながるはずだ。

 近年は、顧客の利便性向上やコールセンターの業務効率化に、チャットボットや公開FAQの充実に取り組む企業は多い。エーアイスクエアは機械学習ベースの自動応答システム「QuickQA」をラインナップ。「Q&A見える化サービス」と連携することで、より充実したオペレータ支援や自動化を実現できる。

お問い合わせ先

株式会社エーアイスクエア
営業部
TEL:03-4531-9910
E-mail:contact@ai2-jp.com
URL:https://www.ai2-jp.com/

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