5年後のCC研究会CX分科会、カスタマーエクスペリエンスコンファレンス開催

 コンピューターテレフォニー編集部が主宰する5年後のコンタクトセンター研究会・カスタマーエクスペリエンス分科会は、4月18日、オウケイウェイヴの協賛で、東京・青山のTEPIAホールにて「コンタクトセンター×カスタマー・エクスペリエンス コンファレンス」を開催した。

 基調講演では、HDI-Japanの山下辰巳CEOが登壇。「格付け“3つ星企業”に学ぶ 高品質な顧客接点の創り方」と題し、HDI-Japanが実施する問い合わせ窓口格付け調査の高評価企業の特徴や傾向をポイントを挙げながら解説していった。


山下辰巳氏

 ソリューションセッションは、オウケイウェイヴ エンタープライズソリューション事業部 事業部長の佐藤哲也氏が、「変わるコンタクトセンターの姿 ~電話、Web、ソーシャルコミュニティの融合を目指す~」を講演。Web上のFAQの充実はもちろん、そこで解決できなかった場合の電話窓口でのサポートの重要性と、それを実現するソリューションを紹介した。また、企業では回答できない“商品を使った人の体験(エクスペリエンス)”をコミュニティサイトで共有し、ユーザー同士で問題・疑問を解決する仕組みの有効性も説いていた。


佐藤哲也氏

 特別講演は、米国で上場企業の3分の1が利用しているというネット・プロモーター・スコア(NPS)について、ベイン・アンド・カンパニー パートナーの森光威文氏が「“顧客ロイヤルティ”の可視化と業務改善」を解説。カスタマー・エクスペリエンスの実施レベルを測定し、将来の成長も占うというNPS活用のヒントを説明した。


森光威文氏

 事例セッションは、ブラザー販売 CS推進部 お客様サポートC Webチーム マネージャーの榎本国博氏が、同社のWebサポートについて解説。オウケイウェイヴのソリューションを活用したユーザー同士のサポートコミュニティの導入までの経緯と効果について語った。


榎本国博氏

 最後のパネルディスカッションのテーマは「『心の満足』がファンを創る 先進企業が挑む感動体験への挑戦」。パネラーにオウケイウェイヴ エンタープライズソリューション事業部 マネージャーの浅野雅人氏、日本マイクロソフト グローバルコンシューマサポート シニアマネジャーの垣本 桂氏、チューリッヒ保険会社 ダイレクト事業本部 副本部長の福永敏郎氏を迎え、モデレータをISラボ代表の渡部弘毅氏が務め、「感動体験」とはいかにあるべきか、どう提供していくかを語りあった。


パネルディスカッション

 当日は天候が悪かったにも関わらず、大勢の参加者が集まり、立ち見ができるほど。コンタクトセンター関係者のカスタマーエクスペリエンスへの関心の高さがうかがえた。