明治安田生命保険、ELYZAの生成AIサービスを顧客応対メモ作成に利用開始

明治安田生命保険(東京都千代田区、永島英器執行役社長)は、 顧客からの電話での問い合わせを受け付けるコミュニケーションセンターに、東京大学松尾研発・AIカンパニーのELYZA(東京都文京区、曽根岡侑也代表取締役)が提供する生成AIサービスを導入した。

これにより、実業務において顧客応対メモの作成を自動化することで、後処理時間を約30%削減できることを見込む。また、応対メモ作成者による表現の揺れなどが統一化され、わかりやすいメモ内容になることも期待している。

実業務での導入にあたっては、セキュリティと利用体験の基準を満たすことが求められた。今回の生成AIサービスにおいては、基盤にELYZAが独自開発したクローズドなモデルを利用することで、入力情報が学習に使われ外部からアクセス可能な状態になってしまうなどのリスクを回避し、セキュリティ要件の基準をクリアした。

また、今回の業務に特化したfine tuningで必要十分なサイズのモデルを用いることで、実業務利用に足る生成速度を実現し、利用体験の基準をクリアしている。

なおELYZAは本件の発表にあわせて、「実証実験にとどまらず、個人情報等の機微情報を含む業務への生成AIの実導入を意思決定した事例は、保険業種としては希少」とコメントしている。